冬が近づくと、柊(ヒイラギ)の花が咲きます。柊は、その刺々しい葉っぱから、なかなか近づくことができないイメージがあります。そして、魔除けの効果があるともいわれています。そんなヒイラギの花言葉は、「用心深さ」。なるほど、簡単には近づけないその存在から、そのような花言葉が生まれたのでしょう。
一方で、ヒイラギはモクセイ科に属し、その花の香りも、甘くてキンモクセイのそれに似ている、とも言われています。そういったことから、もう一つの花言葉、「歓迎」をもっています。「歓迎」しているけれども、一方で「用心深さ」もある。なんとも奥ゆかしい花です。
冬の訪れを感じさせる頃にその花を咲かせることから、漢字では冬の木、と書いて「柊」となります。季節は晩秋、もうすぐ寒い冬がやってきます。柊の香りを感じたら、その花を探してみてください。同時に、葉の形に注目してみると面白いでしょう。若い柊の葉は、トゲトゲしていて、触ることをはばかられますが、年月とともに、徐々にその棘は丸くなり、丸みを帯びた葉に変わっていきます。なんだか、人間にも通じると思いませんか。私たち人間も、年を重ねるごとに、だんだんと尖ったところがなくなり、丸みを帯びた性格になる人も多いかと思います。一方で、何歳になっても、とんがったままでいたい人もいらっしゃるかもしれませんね。あなたは、どうでしょう。柊のように、その姿を変えていくことは、実は重ねた日々が与えてくれた成長なのかもしれません。
柊の3つ目の花言葉に「先見の明」というのがあります。先を見通す力、あなたにはおありでしょうか。変わらぬも、生き様。変わっていくも、生き様。私たちは、自由にそれを選ぶことができるのです。