毎年1月になると、「書初展」のことを思い出します。今を去ることウン十年余り前、小学校1年生の時、担任の先生から字が上手やねぇと褒められて、いい気分になって、ひらがなのおけいこプリントで〇をいくつもらえるか、めちゃくちゃ時間をかけて取り組んでいました。そんな12月の終わり、冬休みに入る前に、先生が書初め展のことを教えてくれました。神戸市では毎年1月に書初め展覧会があり、小学1年と2年は「硬筆」、3年生から6年生までは「毛筆」の課題を与えられ、冬休み明けに各学校で書初め大会を実施するのですが、これでクラス一番になれると、百貨店に作品が展示されます。当時の会場は、西元町の三越百貨店でした。それから三宮そごうへと会場は代わり、今は百貨店の名前が変わって、神戸阪急展となりました。昨年はコロナ禍でやむなく中止となったこの展覧会。今年は2年ぶり、第70回の書初め展です。神戸でお習字を学ぶ小中学生にとっては、今も昔も変わらず、書の腕を試す、大切な展覧会となっています。先生が「きっとあなたなら入選できる」。そうおっしゃってくれたことを、今でも覚えています。
ちなみに私は、小学1年で入選、2年で銅賞、3年で入選、4年は落選、5年で銀賞、6年で金賞をいただきました。金賞を取れるのは、その小学校で一人だけ。当時、700人ほどいた全校生の中で一番になれたのだ、と感慨深かったのを覚えています。しかしながら、中学になってからは、1年生の時こそ出品されたものの、2年、3年と落選。層の厚さを痛感するとともに、書の奥深さを思い知ることになりました。ほろ苦くも、懐かしい思い出です。
今期も、展覧会の日が近づいています。2022年開校の太悠書道教室。少し気が早いですが、来年(第71回)の書初め展では、生徒のみなさんにも、ぜひ出品の喜びを味わってもらいたいと思っています!
→「第70回神戸市小・中・特別支援学校書初展覧会」のご案内はこちら(神戸市HP)